2010年1月23日土曜日

氷雪

 今回は去年作ったマイクロマウスの紹介を。
 この機体は、去年行われたマイクロマウス2009で、マイクロマウス(ハーフサイズ)部門とクラシックのエキスパート部門に出場した機体です。




 まずはスペック紹介
  • コントローラ
    • SH7146(SH2コア)
      • コアクロック 80MHz
      • Flash 256KB
      • RAM 8KB
      • 外部EEPROM 128KB
  • モータ
    • SCR13-2005 + MR-13
      • 定格 6V
      • 定格トルク1.0mNm
      • 定格回転数 9600rpm
      • エンコーダ分解能 256
  • フォトセンサ
    • 発光
      • TLRH180P
    • 受光
      • TPS601A
  •  モータドライバ
    •  TB6593FNG
  • 電源 
    • Li-Po 2Cell 7.4V 200mAh
  • タイヤ・ギア
    • 直径21mm
    • ギア比 14:50
  • 大きさ
    • 長さ 62mm
    • 幅 50mm
    • 重さ 75g
 実は、このマウスは本来試作機だったのですが、諸事情で結局このまま大会に出場してしまいました。結果として、ハーフサイズで8位、エキスパートで予選14位、決勝リタイアとなりました。

 WMMCの現役にDCマウスを作ったことがある人が、これを作る段階ではいなかったので、DCモータの制御とかを試すために作ったのがこのマウスでした。コンセプトは安価。
 基板も、大学の施設を頼んで使わせてもらい削りだすなど、モータ以外はほとんどお金がかかっていません。また、ギアの加工やモータマウントなどの加工関係は全面的に友達に協力してもらいました。設計は出来ても加工の技術がまだないので……。

 回路はなるべく簡素に設計しました。SH7146がかなりの基板面積を占めているのと、基板加工機で削れる細さの関係で結構制約があり、極力部品数を抑える方針で。外乱を取り除くためのフィルタ処理も、初めてハードでなくソフトで行ってみたのですが、結構上手く除去できるものだなーと。ただ、カット後の値をOPアンプとかで増幅できないので、ハードで処理したときより分解能が下がってしまいます。個人的には、もうすこし分解能が欲しいところ。

 ソフトはC++で書いていて、ハードウエア依存の部分とアルゴリズム的な部分を極力切り離しているのでシミュレータなどが簡単に作れますし、各モジュールが変わってもほとんど他には影響しない仕様にしています。おかげで、アルゴリズム部分は一年のときに組んだものをほぼ丸々コピーして使えました。 ただ、MPUごとに癖があるので、その辺を考慮すると本当はある程度プログラムを書き直したほうがいいのかもしれないです。とりあえずは、SH-Cのすばらしい最適化能力とSH2の処理能力に全面的に頼っています。間に合わなくなったら改良しよう……。

 今回はDCマウスそのものを作れるかの試作機という位置づけだったので、あまり個性が出ませんでした。強いて言えば、クラシックにもハーフサイズにも出られることですが、やってみて思ったのはやはり一台でどちらにも出場するというのは難しいということ。今年はハーフ用とフル用を分ける予定です。

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